循環器内科とは、心臓や血管(冠動脈、脳血管、末梢動脈)の疾患について治療を行う専門科です。
症状は幅広く、激しい胸痛を伴う心筋梗塞や大動脈解離の様なものから、何となく胸が落ち着かないといった軽い違和感程度のものまで、様々なものがあります。
問診や検査を行い、心臓や血管由来の疾患や症状について、分かりやすくご説明致します。十分に説明し、納得して頂いた上で治療・診察を進めています。
次のような症状がありましたら、お早めにご相談ください。
不整脈は、心臓の鼓動が一定でない状態を指します。
成人の脈拍は、一分間に50回~100回の間にて一定のリズムにより規則正しく全身に血液を送っていますが、心臓が通常の規則正しい動きをしなくなると、脈が速くなったり遅くなったり、乱れたりと不規則になります。この状態を不整脈と呼んでいます。
不整脈には、生命に影響がないものから突然死につながる重篤な不整脈まで多種多様ですが、当院では下記機器を使用して検査を行っています。
標準12誘導心電図検査装置
ホルター心電図装置
心電図を用いて心臓の電気信号状況を把握しますが、短時間の心電図では分からないような場合はホルター心電図検査(24時間心電図検査)を用い、心臓活動の異常を測定します。得られたデータから狭心症や不整脈、その他の心疾患を診断し、適切な治療を行います。
「血管年齢」という言葉を耳にしたことはありますか。
血管がどれくらい老化しているかを示す言葉として徐々に知られるようになりましたが、これによりどれくらい動脈硬化が進んでいるかが分かります。
基本的には弾力性に富む血管は、年を経る毎に、また食事や運動などの生活習慣やストレスなどより、弾力性が失われ硬くなっていきます。血管内部にコレステロールや血栓といった物質が貯留することで、血液の通りが悪くなり流れにくくなる、といった状態が動脈硬化と呼ばれます。自覚症状がなく、沈黙の殺人者とも呼ばれている動脈硬化について、当院では右記のような検査機器を用い検査を実施しています。
血圧脈波検査装置
CAVI検査とも呼ばれる血圧脈波検査により、下記3項目を測定することが可能です。
血圧測定と同じような感覚で、検査自体は5分程度で済むものとなっております。仰向けに寝た状態で両腕、両足首の血圧と脈波を計ります。結果もすぐ表示されるので、その場で診断を行うことが可能です。
動脈硬化が進行すると、狭心症や心筋梗塞の可能性が高まります。
狭心症は胸の圧迫感や痛みといった一時的な発作で治まる場合が多いのですが、心筋梗塞の場合は耐え難い激しい胸痛や背部痛を伴い、最悪の場合には死に至ることがあります。
こちらについても動脈硬化欄にて紹介しているCAVI(血圧脈波)検査にて詳しい内容を精査いたします。
狭心症や心筋梗塞の予防には、動脈硬化の原因である高血圧や高脂血症(脂質異常症)や糖尿病にならないような食生活の改善が重要です。また体重の管理やハードワーク、大きなストレスを避け、適度な運動および十分な睡眠を心がけるなど、日常生活環境を重視し血管に負担をかけないような生活を送ることが大切です。
血圧脈波検査装置
発症原因が特定できない本態性高血圧が大多数を占めます。
本態性高血圧は、遺伝的な要因と生活環境との要因が関係して発症すると考えられていますが、詳細は不明です。
生活習慣病の代表格である高血圧ですが、血圧を上げる要因としては以下が挙げられます。
内分泌や腎臓、血管に影響する疾患、神経の病気などで、高血圧を来たすものがあり、こういった疾患による高血圧を二次性高血圧と呼んでいます。
当院での検査には、診察室の血圧測定や頸動脈エコーのみならず、診察室だけでは診断が難しい夜間高血圧や仮面高血圧が疑われる際には、ABPM(24時間血圧計)を使用し、正確な診断を行っています。
ホルター心電図(血圧、SPO2)装置
超音波診断装置
心不全は、心臓のポンプ機能の低下により、適切な血液循環が行われなくなった状態を指します。その影響で身体に様々な症状が出ます。
階段や坂道を登ると息が切れたり、少し動くだけで疲れる、足が浮腫み易い、といった状況です。心不全の予防・改善にも、通常の生活習慣が大きく関わっています。